Dhamma-ruci

心の仕組み

「40歳を超えたら、男は例外なくすべて汚物である」を考える

「40歳を超えたら、男は例外なくすべて汚物である」このフレーズを最初に見たとき、笑うより先に、妙に納得してしまった自分がいた。出典は奥嶋ひろまさ氏が描いたマンガSPA!連載の「シジュウカラが鳴く頃に」。主人公は41歳独身、年収500万円の営...
心の仕組み

脳が孤独をつくる仕組み

空腹や喉の渇き、痛みが苦痛であることについては誰も疑問を持ちません。生存に直結しているのが明らかだからです。でも「一人でいること」自体は、別に死なない。なのになぜ、脳はそれをここまで強い苦痛として扱うのでしょうか。答えの核はシンプルです。狩...
仏教解説

仏道は、どこを目指しているのか

そのむかし、海辺にバーヒヤという男がいました。僧侶ではありません。戒律を守っていたわけでも、瞑想を積んでいたわけでもない。ある日、いてもたってもいられなくなってブッダのもとへ駆けつけ、教えを乞います。返ってきたのは、ほんの短い一言でした。『...
仏教解説

呼吸の瞑想、16の段階——アーナーパーナサティ経を読む

パーリ語経典の中に、呼吸だけを対象にした瞑想法を、最初から最後まで体系的に説いた経典があります。MN118「入出息念経(Ānāpānasati Sutta)」です。この経は、安居(雨季の集中修行期間)を終えた僧侶たちに向けて説かれたと伝えら...
仏教解説

空(śūnyatā):日々の実践にどう活かすか

はじめに——理論から、瞬間の実践へ前稿「空(śūnyatā):各宗派における解釈の比較」では、上座部・中観・唯識・天台華厳・チベット仏教・禅における空性理解の違いを整理しました。本稿ではその続編として、「空の理解を、日々の実践にどう活かすか...
仏教解説

苦にも種類がある——四諦が挙げる、日常のあらゆる不満足

はじめに——宝石の雨を降らせても、満たされなかった王パーリ語の本生譚(ジャータカ)に、こんな王の物語があります(Ja 258, Mandhātu-jātaka)。マンダートゥ王は、左手を右手で軽く打ち合わせるだけで、膝の高さまで宝石の雨が降...
仏教解説

諸行無常・一切皆苦・諸法無我の構造

はじめに——三つの句のうち、なぜ一つだけ言葉が違うのか「諸行無常(しょぎょうむじょう)」はよく知られた言葉です。これと並んでパーリ語経典に登場する定型句に、もう二つの句があります。「一切皆苦(いっさいかいく)」と「諸法無我(しょほうむが)」...
仏教解説

大乗仏教はいかにして生まれたか

ブッダが亡くなった後、弟子たちは深い喪失感の中にいたはずです。師の言葉を記憶し、伝え、実践する。それが残された者たちの使命でした。最初の数百年間、仏教はそうやって守られ、インド各地に広がっていきます。その間、目指すべき目標はひとつでした——...
仏教解説

念仏とはなにか

比叡山(ひえいざん)は、のちに浄土宗・曹洞宗・臨済宗・日蓮宗など多くの宗派の祖師を輩出した、日本仏教の母山とも呼ばれる修行・学問の拠点です。そこで親鸞(しんらん, 1173–1263)は20年を過ごしました。解脱の手応えはなく、自らの煩悩は...
仏教解説

空(śūnyatā):各宗派における解釈の比較

はじめに——「空」という言葉の困難「空(くう)」は、仏教を象徴する言葉のひとつとして広く知られています。しかし「空とはなにか」という問いに答えようとすると、定義の困難な言葉でもあります。「空っぽということ?」「虚無?」「無?」——こうした理...